地元の西鉄バスを中心に、いろいろな地域のバス路線風景を記録しています。西鉄以外の地域にもすぐ行きたくなるので、どこかで「九州路線バスの旅」とでも改名しようかと検討中ですが、西鉄バス中心に回帰しようという気持ちもあります。雑誌「秘境路線バスをゆく」に寄稿させていただきました。

2017年01月20日

返礼:博多部のアイデンティティとハイライトに関して

まずは前提として、こちらをお読みください
都心部における路線のアイデンティティについての考察

先日、拙文「独自区間とアイデンティティ」にて、
ひとつの番号しか通らない独自区間と、
ある番号から想起される象徴的区間は、時として違う、
というような思考の排泄を行ないましたところ、
真剣に読み解いてくださった方が現れましたので、返礼を。

博多部の定義については、そのまま引用させていただきます。
「※この記事における博多部は、
御笠川~那の津通り~那珂川~国体道路に囲まれた地区と定義します。」

妄想するチカラ、というのは幸せになるための技術の一種でして、
路線図を見ながら、そこを走るバスを想起できるかどうか。
バスの路線図なんて、ただの地図上の色線にしか過ぎませんからね。
そこにちゃんとしたバスの姿や乗客の動きという命を吹き込むには、
特別な想像力を必要とするのです。興味が湧くかどうか、そこで既に分化します。

上記の地区、文字だけでちゃんとイメージできますか?
博多部といいつつ、博多駅入ってないんですよ。思い切ってます。間違いなく大物です。
ど真ん中の球をホームラン打つ気がありません。
最初からどこに行くかわからないナックルボールを大振りして、
当たらなくても一塁に走り出す勢いです。

ということで、ベイサイドも国際センターもサンパレスもマリンメッセも
博多駅も住吉大社もキャナルシティも博多署も含めずに博多部を語ります。

「88」や「99」にアイデンティティはあるのか、という話です。
「88」や「99」として生まれてくるバスは居ません。
郊外から博多駅に向かって来ていて、城南線や住吉通りに差し掛かった辺りで、
他の「11」「19」「47」「48」「50」だったバスが、博多駅より先に行こうと決意すると、
「88」や「99」に変身するのです。

帰りは始発から独自番号を名乗ります。「88」「99」の区間は存在しません。
ですから、アイデンティティがなくても当然かもしれません。

のびのびと個性を育んできた学生時代を終えて、
社会人として最も中心部に放り込まれて、画一化されるのです。
みんな同じであることを要求されるのです。使用者の利便性のために。
これはもう、現代社会の縮図と言えば間違いなく過言です。
深く意味を読み解いてはいけません。感じるのです。五感のうち三つくらいは休ませた状態で。

「88」と「99」を区分するものは、目的地です。
88が中央埠頭、99が博多埠頭です。毎回「」を打ち込むのが面倒になりました。
バス路線で見た場合、博多埠頭の方がずっと歴史の長い終点ですが、
海外への拠点だからでしょうか、中央埠頭の方が若い番号です。

番号は若いほど重要性が高い、という固定観念があります。
あながち的外れでもないと思います。
1と37、どちらが西鉄バスを代表する路線だと思いますか。1ですよね。

四王寺坂には何の恨みもありません。
むしろ一系統で明確なアイデンティティを持っている素晴らしい路線です。
早見に担当させるのが惜しいくらいです。
これもまた、本体が運行している路線の方が、子会社より格上、
という観念から来ています。

天神からもWF地区に向けて、80と90が走っています。
本来、複数桁の番号で共通性を持たせる場合、例えば西地区であれば、
国体道路経由と都市高速経由において、
室住団地なら203と503、橋本野方は204と504、拾六町は205と505のように
百の位が2なら国体道路、5なら都市高速、
一の位が3なら室住、4は橋本野方、5は石丸拾六町というマトリクスで構成されます。

さらには504が天神北ランプ経由で、514は呉服町ランプ経由なら、
505と515も同じように十の位で経由地を区分します。
新しい系統ほぼ数字が大きくなるのは、小さい番号から割り振りますから当然です。
505と515が既存ののち、姪浜を経由するのに都市高速に乗るものができて、
525になるのです。新設の意図まで推測すると収斂しなくなるので放置します。

ところが物事には例外がつきものでして、507は姪浜を経由します。
現状の路線形態ならば、527を名乗った方がルールに合致します。
なので、十の位の0は、天神北ランプ経由は表現しているけれども、
郊外側の乗り口が、姪浜ランプなのか愛宕なのか、
姪浜駅に寄るのか、は表現しきれていないことになります。
506に至っては、発足時は姪浜ランプ経由だったのに、
507が1-7と統合されて経路変更された際に、愛宕南を通るバスがなくなるので、
愛宕ランプ経由に変更された経緯があります。

何が言いたいのか、88と99に戻りますと、
十の位の8と9が、それぞれ中央埠頭と博多埠頭の行先を表現し、
一の位の0が、天神経由を示しているとすると、、、
ここまで述べてきたルールに従えば、博多発は88と98、
もしくは89と99になるのが妥当、ということにお気づきいただけるでしょうか。

さて、そろそろsoramameさんに登場いただかなければなりません。
こういう内容は、だいたい彼の方が先に明確な分析をしておられ、
しかしながら検索しても、当方なかなか見つけられないので、
当人が気付いた時に「この記事を参照すべし」とコメントで指摘してくださるのが、
通例というかお約束というか様式美となっております。

さらに言うなら、日本に溢れる分類の殆どがそうであるように、
複数桁の番号ならば、位の大きい方が大分類で、一の位が個別なのが一般的です。
でも80・88と90・99は、十の位が個別の行先で、一の位が経由地です。

これを先ほどの200番台500番台に当てはめますと、
博多発車がが8で、天神発車が0で、両方通るのが9というような割り振りになり、
室住は239と539、橋本野方は240と540、そして呉服町ランプ経由は549、
書いてて難しいですなぁ。区別を簡単にするための番号のはずなのに、
混乱させるために番号を付けているような状態になります。佐世保風味。
こういうのはやはり、才能のある人に任せなければなりません。

路線の分析と展望をさせたらsoramameさん
西鉄バスの車体とパーツと路線と総合的に蒐集させたらSCENE-Bさん
バスの走る情景を撮影させたらハンズマンさん
方向幕を記憶させたらKassyさん
バス停をサブカルと絡めさせたらジマオさん
各分野の先達の活躍によって、当方周辺のバスヲタ界隈は非常に充実したものとなっております。

ぜひ小林香織さんには、ライフハック系の記事を書かせたらこの人、という頂点を目指して戴きたい。
成果が上がった頃に、当方も「バスコンシェルジュ計画」というプロジェクトやってる!という、
「そのアイデア、オレ前から考えてたしー」的意識高い系似非起業志望者のスタンスで、
自分自身の社会的地位を高めるため寄生に参りますので。

そして番号に関しては、最終的に明確な整理をするには、
郊外線は3桁を基本にするしかないだろう、と考えております。
113と13の関係性、114と14と140の関係性など、
施行時期が違うためにルールが一定ではない場所だらけです。
東部の都市高速経由が、通過ランプごとにABCDNを名乗っているのに、
39Bとか旧31ABCとか、整備された規則を破るために存在するような番号が存在します。

これを系統区分するには、300や500で行われているように、
東を200、茶色を300、700という辺りで割り振って、
都市高速が、ABCDNをそれぞれ10~50番台、代わりに200~208は100番台
というような大幅な変更が必要だと思いますので、またそのうち言及します。

で、個人的には88と99はセットにして、アイデンティティは神屋町だと思うんですけどね。
もともと昭和の路線図見ればわかる通り、博多駅からのバスは国体道路や貫線で大半が曲がり、
蔵本から石城町へ上るのなんて、21と89しか無かったんですよ。
89なんてきっと、soramameさんしか憶えてないはずです(笑)。
そもそも、神屋町のバス停自体がなかったんですから。

アイデンティティの紐付けは、場所⇒番号/番号⇒場所の両方が考えられますが、
88と99→神屋町/神屋町→88と99が成り立つと思います。
これを88と99の違いについて区別しようとすると、
元々どこから来るのとか考察を加えて混乱するので、「88と99」という区分でいくのが普通です。
なのにそこに「99」の方が側面LEDが麗しいとか、ちゃんと区分してる時点で、
もうそれは愛着以外の何物でもないですし。

そのルールでいけば、対馬小路は「80と90」ってことになるはずですが、
あそこらへんは「25」のテリトリーなんですよねー。
「20」に上書きすらされていないのもポイントですw
「55」に言及できるのは、地元のヘビーユーザならではですよね。

原はバスヲタの聖地らしいですが、そういう意味では、
偶然最寄り神屋町に引っ越してバスに嵌まるって、絶妙のマイナーさだと思います。
落としどころを想定せずに、なんとなく文章が結末を迎えるのはいつも通りですが、
今後のご活躍を祈念・激励して、返礼にかえさせていただきます。





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この記事へのコメント
こんにちは。
様式美のご提供です。

博多駅→中央・博多ふ頭の行先番号については、

http://blog.goo.ne.jp/soramame_1973/e/99135a30ccfa3adf90b40d97f05f12d0
この記事や、

http://blog.goo.ne.jp/soramame_1973/e/bfba97e3219b630eed6d824476cf8f0e
この記事で書いています。

前者の記事では、「85番」「95番」などのほうがうまく頭の整理ができそう、と書いたのですが、一方向にしか運行されないことを考えたら(実際は、「80番」が反対方向にもひっそりと運行していますが)、明快さ最重視で、“博多駅からも「80番」「90番」”という手もあったのかな、と思っています。

法則に沿って番号を付けるというのは、永遠のテーマというか、最後まで解けない課題なのかもしれませんね。
だからこそ考えるのは面白いのですけど。
でも、いきなり「5番」とか「700番」とか、法則を無視したような番号がポッと出てくるのも好きです(この場合の「5番」には、板付大橋や船小屋柳川なども含みます)。
真面目な人がコツコツと仕事を積み重ねてきたのに、感性重視の上司が急にやってきて全部ひっくり返す、みたいな感じで(笑)。

ちなみに、原が、バス好きを多く輩出することについては、

http://blog.goo.ne.jp/soramame_1973/e/705e31e6b8601271088f5010d4470ad5
この記事で触れています(笑)。
Posted by soramame at 2017年01月20日 18:10
いつもお付き合いありがとうございます。
多少はトラフィックの増加に貢献しているということで、
ご容赦いただければ幸いです。

マニアとしては、法則性を飛び越えたサプライズが堪りませんよね。
バスに注目する機会の多いものとして、
通常の利用者の利便性向上に貢献することも意識してはいますが、
確かに趣味的には、例外があるからこそ楽しめると感じます。

こないだオフ会イベントやったんですが、
知ってる路線でも、ひとりずつ感じることが違うので、
大人数でバスに乗るのも別の魅力がありますよ。
「小林香織」さんという異才と邂逅したので、
意識して注目しようと思います。若い力は大事です。
Posted by ちょんびんちょんびん at 2017年01月20日 19:33
こんばんは、小林です。
職場でこちらの記事を拝見して(良い意味で)激しく動揺したので、いま改めてお礼と感想を。

私の中で88は、11や19や50がコスプレをしているイメージです。
88は仮の姿で、見た目を88に装ったって中身は違う番号なので、「88は地元の路線」という考えは空虚だなぁという考えがあったのです。
学生から社会人へと変化する過程、リアル新社会人の私には痛いほど納得できる例えです……!

80,88,90,99の番号、私はすんなりと受け入れていましたが、行先番号の法則からすると異質なのですね。
緻密な法則と少しの例外……西鉄バスはやはり奥が深いです。

私がブログを始めたきっかけは、自分の知識を実用的な情報に昇華させて誰かの役に立てたらいいなぁ、という妄想(とマネタイズの欲望)からです。
この間、福岡市民会館公式HPのアクセス方法で「博多駅からは46に乗車」と案内されているのを見て「おいちょっと待て」と。
私はもっと効率の良い方法を知ってるのに世の中に浸透してないという事実は、もやもやするんですよ。
今はまだ自宅から半径1.8kmの記事しか書けていないので、知識の幅と行動範囲を広げる努力をします。
めざせ頂点(笑)
バスコンシェルジュ計画は、博多工業の記事2本がお気に入りです。

WF地区の路線、私の中ではてっきり「80,88」と「90,99」がセットで、アイデンティティはあるとしたら各終点だと思っていました。
経由地でまとめて神屋町に重点を置くという発想は盲点です。
88と99を意識してしまうのは、実は私の最寄りが他でもない神屋町だから、と考えると合点がいきます。
(と言いつつ、夜の99番は蔵本で乗客が半減しますが……。)
中央ふ頭の地位が低かった時代は、蔵本-石城町間にバス停すらなかったんですね!

神屋町と対馬小路、どちらも100円エリアとWF地区から微妙にはずれた中途半端なバス停です。
だからこそ独特の存在価値があるんですね。

西鉄バスを愛する人って、「小さいころから身近に西鉄バスがあって」「郊外に住んでいる」方が多い印象があります。(偏見です)
私はそのどちらも真っ向否定しているので、西鉄バス界隈では相当マイナーな存在なんでしょうねぇ……。

長くなってしまいました。
まさかさらなる考察のブログ記事という形でお返事をいただけるとは思っていなくて、今も動揺しています。
これからも精進してまいります。
そして99番を愛でていこうと思います(笑)
本当にありがとうございました。
Posted by 小林香織 at 2017年01月20日 23:36
>博多工業の記事2本
すみません、「那珂川営業所から工業高校までの記事2本」に訂正ですorz
Posted by 小林香織 at 2017年01月21日 00:17
私の世代で、しかも私のように福岡から離れてしまっていると、80番台の番号のバスには、「循環線」というイメージが残っています。

85(福博循環線)がその典型で、廃止された電車の循環線に沿っていますが、その後、電車の路線とは必ずしも関係なく86や87、83、89などの(~循環線)が作られたと記憶します。昭和から平成になる頃の話です。もっとも「89」はその前には単に「博多埠頭行き」でしたが。

その中で、88番は「都心循環線」としてデビューした、究極の循環線で、西鉄ニュースでも華々しく宣伝されていました。とくに、1日の運行回数が「88回」と大書されていました。いったんは廃止されたものの、後の「100円循環バス」の原型であったと思います。

「8」という数字のもつ、くるくる回る循環を思わせる形から来ているのかな、と思ったものです。
たしか、昭和の終わり頃に現れた「「荒江循環線」も「8」番だったような記憶が。

もちろん、この時期よりも前からある古参の「循環線」は、あてはまらず、6番や60番、63番でした。あれっ、「6」という数字も循環のイメージだったのでしょうか?
Posted by Tokyo Chikushi at 2017年01月21日 18:07
小林さん:
ブログもコメントも好きでやってることなので、
そこそこの反応で結構でございます。
この趣味って、長く触れていただけでアドバンテージがあって、
地元が福岡でない場合、バックボーンとなる生活体験がない分、
もどかしく感じることがあると思うのです。

でも、経緯を知らないからこそ、
前提条件のないまま現在の状況を観察できるのは強みでしょうから、
ぜひ独特の視点を継続していただきたいと思います。

なるほど、改番はコスプレですか。
装った姿に心を寄せてみても、本質は別のところに重点って、
人間関係でもありがちな話かもしれませんね。
アイデンティティに関しても、
「あなたじゃなきゃだめなの」という擬人化は素敵です。

そういう意味では、バスに思い入れができる人って、
妄想の才能があると思うんですよね。
当方の経験では、ライフハック系の記事は、
下調べの厳密さが妄想系とは段違いに面倒なので、
あまりお勧めしません。自分が頻繁には書けないので。

同じく、マネタイズに関しても、
このブログが直接アフィで稼いでくれているのは4万ちょいなので、
バスブログだけで生きていく糧を得るのは諦めています。
それでも、このブログがきっかけで、雑誌やらイベントやら、
昨年は40数万稼がせていただいたので、
好きなこと貫くってのも、なかなか悪くない世の中です。

いくらでも共通の話題は生まれそうなので、
またどこかで語り合いましょう。
Posted by ちょんびんちょんびん at 2017年01月21日 23:19
Tokyo Chikushiさん
6は循環線のイメージが、私の中では今なお残っていますね。
始めて乗った時、整理券箱が無かったのが衝撃でした。
60番台に循環が多かったのは、偶然だと思いますが。

飯倉の8番も懐かしいです。原行きの7番も。

80番台は、都会でしか乗れない番号でした。
方向幕の循環っぷりも好きでした。
バスは、どこに連れて行かれるかわからなくて怖い、
という印象を持たれる方が一定数おられますので、
都心循環のように、間違って遠くに行かない、という安心感、
インバウンドが増えれば増えるほど大事になると思います。

太宰府行きのバスも、乗り換えなくてよいのがメリットですが、
それは面倒だという情緒的な観点より、
日本語が不自由だったりすると、
乗り換え駅を確認するのに緊張し続けなければならないといった、
切実な思いがあるように感じます。

路線推移に関しては、各年の路線図も載せてますので、
カテゴリから比較してみてください。
Posted by ちょんびんちょんびん at 2017年01月21日 23:35
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。