西鉄宮地岳線が廃止になったのは、平成19年3月31日。
さよなら列車ではない、最後の定期列車に乗り、
西鉄新宮駅で貝塚行きのさよなら列車を見送り、
そのまま午前2時すぎまで、線路がはがされ、架線がはずされ、
砂利が積まれ、アスファルトがひかれる工事の様子を眺めていました。
撮影は21年3月9日。廃止になってから2年が経ちましたが、
西鉄福間駅の跡地は、利用されることもなくただ線路がなくなっただけです。
線路跡って、道路に面していないところも多いし、細長いし、再利用って難しそうです。
線路の両側をつなぐ歩行者用スペースは確保されています。
西福間三丁目。駅舎と駅前広場のスペースを更地にして、
バス停と雨よけの屋根をつけただけです。
福間駅の廃止に伴って走り始めた路線ですから、
このスペースも廃止の夜に突貫工事でつくられたものなのでしょうか。
だとすると殺風景なのも無理もないのかも。
西鉄路線廃止のあとは、福間町のコミュニティバスに引き継がれます。
もともと、西鉄福間駅の廃止によって公共交通空白地になる、
西福間三丁目付近の交通手段確保が目的だったはず。
道路事情の都合でしょうが、JR福間駅まで大回りしすぎです。
コミュニティバスになり小回りがきくようになるので、
路線としては改善されていると思います。
駅前から中央線のある道路が南にのびていますが、
幹線道路までまっすぐに接続しておらず、途中から狭くなるため、こちらには走っていきませんでした。
駅からも、天神や博多からも反対方向になる北西に出発していきます。
次のバス停は「西福間三丁目第二」。バス停名になるものがない、普通の住宅地なのです。
門外漢としては、「西鉄福間駅跡」なんてバス停のほうがそそられますが、
住んでいる当事者としては、廃止になった過去のものが名前になっているのは、
未来を向いていないようで心地よいものではないかも。
それにしても、見切られるのが早かったですね。よっぽど乗らなかったのでしょうか。
最近
免許維持路線も5本も廃止になりましたし、曲渕や椎原も廃止検討ですし、
西鉄経営陣の方針が不採算廃止基調になっているのが哀しいです。