円座

ちょんびん

2012年02月16日 07:07


大分交通の路線の要衝だった「円座」。
現在の路線設定は、上副での乗り換えに主眼が置かれていますが、
田所~円座と円座~知野経由~安心院が連続運行されており、
それと中津~円座の連携も、一応は考えられているようです。



道の両側にタクシーの営業所があるのも、
ここが乗り換えターミナルであった名残かと思われます。



ここから少し進んだところが九人ヶ峠。
安心院と院内への道が分岐するところです。



とはいえ現在では、道路の両側にバス停が立っているだけであり、
ここにバスが集まってきていた、という車庫の形跡のようなものは、見当たりません。



位置的には、三叉路の突き当たりにある、この保健施設がバスターミナル跡だと、
私の中では合点がいく感じです。あくまで妄想ですが。



そうやって保健施設があることにより、コミュニティバスの起点も、ここ円座です。



今は折り返しスペースもありませんので、
田所~円座のバスは、本道から交差点を左に折れて、
奥の十字路を大回りして方向転換をします。
連続して乗る人は、バス車内に留まっていられるので、
なかなか派手な転回をバス車内で堪能できます。

こちらの方角へも、昔は小野川内バスが走っていたそうです。
小野川内は、四日市からの路線がある上麻生から、峠ひとつ隔てた集落で、
そういえば地図を見ると、麻生や小野川内を通っている県道は、中津円座線。
でも麻生と小野川内の間は、車が通れるような道は繋がっていません。

利用者が少ないものを維持することは、
無駄という掛け声のもと切り捨てられる、多数決至上主義の世の中ですので、
こういう場所のバス路線はおろか、道路すら維持されるのかどうか不確定です。

衣食足りて礼節を知るという言葉もあるように、
自分の生活の将来も見えないと、他人を赦す余裕はなくなります。
自分以外の僅かな人しか使わないものに多額の費用をかけることを、
無駄だと憤りを感じてしまうのは、仕方のないことです。
でもまあ、そこまでして発展とか繁栄を求めなくてもいいと思うんですけどね。

そういいつつ、路線バスの過去の栄光は、羨ましく感じます。
できることなら、そういう時代がもう一度やってこないものかと。

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