地元の西鉄バスを中心に、いろいろな地域のバス路線風景を記録していましたが、当方都合により過去記事は非公開になりました。西鉄以外の地域にもすぐ行きたくなるので、どこかで「九州路線バスの旅」とでも改名しようかと揺らいだこともありましたが、たぶんずっと「西鉄」の名前を消さずにいると思います。最終的に回帰するのは地元ってことでしょうか。でも子育てが終わったらどこかに移住したい気持ちもありますね。

2009年09月30日

目尾遊園

目尾遊園
目尾遊園です。「しゃかのおゆうえん」と読みます、多分。
しゃかのおと打ち込むのが面倒なので、「めお」で変換してますけど。

「かみ・すけ・じょう・さかん」という律令制の官僚身分制度があり、
読み方が同じなのに組織ごとに漢字が違うという、
便利なのかややこしいのか微妙な区分制度なのですが、
国司、すなわち地方官吏の第四等官「さかん」を「目」と書きます。
ナイフの肥後守の「守(かみ)」、忠臣蔵で斬られる運命の吉良上野介の「介(すけ)」など、
一般的に認知されているものもありますが、「目」は下等官位のせいかマイナーですね。

関係のないところでは、むかしバスケットの日本代表に、
「目」と書いて「さっか」と読む苗字の選手がいました。

で、おそらく、「さかんのお」が音便化して「しゃかのお」です。
「尾」は中尾とか平尾とか、平地と山の境目なので、
さかんの地位にある人が住んでいたのかどうだか。
とはいっても「尾崎」なんかの場合、「尾」は「小」だったりもしますし、
地名の由来はいろいろですが、勝手に憶測するのは楽しいです。

音便化した西鉄バス停名称としては、「上津荒木」が最高傑作かと思いますが、
目尾も難読具合とあいまって、いい味を出しています。
って、これ「目尾」でやるはずだった話題なんですが、先に目尾遊園を載せちゃいましたので、
きっと「目尾」が掲載されるのは、ネタがふくらむのを待って、かなり後になると思います。
幸袋線の話題でもしようかな。

遊園といえば到津遊園、勝盛遊園、八田遊園。。。くらい?
いとうづも、「いたるづ」の音便化ですね。


目尾遊園
飯塚方面南向きバス停の後ろは貸地。ここが遊園の跡、ではないと思います。
遊園については全く知りませんので、何か情報をと思って「目尾遊園」をグーグル検索してみると、
ある意味スパムよりたちの悪い不動産情報を差し置いて出てくるのは、私のブログw
まぁ、ウイルスみたいなもんだとは自分でも認識しております。


目尾遊園
空き地は粗大ゴミ置き場になってます。


目尾遊園
隣には神社。


目尾遊園目尾遊園
小竹方面は、民家の一角を待合スペースにしています。隣はタクシー会社です。


目尾遊園
タクシー会社の裏手、西側には旧道が走り、住宅地が広がっています。


目尾遊園目尾遊園
遊園ではなく、目尾公園ならありました。


目尾遊園目尾遊園目尾遊園
ちょっと遊園というには地味かと。遊ぶ人もいないのか、草が生い茂っています。


目尾遊園
と、何も解決しないまま、赤池工業団地行きに乗って去っていきます。お邪魔しました。



同じカテゴリー(筑豊)の記事画像
見六
庄
西添田駅口
鯰田駅
毛勝
彦山駅
同じカテゴリー(筑豊)の記事
 見六 (2022-05-14 12:55)
  (2022-04-19 07:07)
 西添田駅口 (2022-04-18 07:07)
 鯰田駅 (2022-04-09 07:07)
 毛勝 (2022-03-19 09:09)
 彦山駅 (2022-03-14 07:07)

Posted by ちょんびん at 09:09 │筑豊
この記事へのコメント
筑豊遊園は(・・?)田川急行で行けますよ。子供連れにもよさそうな所です。そして糸田口までいってわらじとんかつを食べてみたいですね。あと八田遊園は八田遊園地ですね(*^□^*)どんなとこだろうとワクワクして行ったら…何もなくて、心で泣きました(遊園地なんてないよ〜と。)
Posted by ねぇね♪ at 2009年10月01日 11:36
筑豊遊園、きょう通ってきました。
この記事を書いたときには、きっちり忘れてました。
公式HPで検索をして、調べて書けばいいんでしょうけど、
ふだんの私の認識がどの程度かというのが見えるものいいかな、と。

糸田口で下車しましたが、今回はとんかつもおあずけです。
この数ヶ月、本当によくバスに乗っていると感じますが、
まだまだ行きたいところは多いですね~☆
Posted by ちょんびん at 2009年10月04日 22:44
 知人が以前住んでおりました。目尾の語源、ありがとうごうございます。私も筑豊の出身ですので、興味がありました。

 知人が言うには、何も根拠はありませんが、昔はこのような田舎には「公園」さえ珍しく、そこに公園ができたことが地域住民にはとても嬉しかったので「目尾遊園」と名付けたのではないかと申しておりました。現在の「目尾公園」は間違いなく、50年前は「目尾遊園」と呼んでいたとのことでございます。
Posted by ドン at 2018年05月08日 20:51
「目尾」、かみ・すけ・じょう・さかん、の「さかん」に由来するとのこと。なるほどと思い、感心しました。

「さかんのお」が「しゃかのお」に変化したのが「音便」というのはどうでしょうか。「上代の発音の名残」なのではないかと思います。

サ行子音の発音は、上代では現代の「s」音ではなく、「sh」であった、といわれています。「鮭」や「左官」、「砂岩」を、「さけ」、「さかん」、「さがん」でなく、「しゃけ」、「しゃかん」、「しゃがん」と呼ぶこともありますね。とくに「左官」が「しゃかん」と呼ばれることから、「目」の「さかん」も「しゃかん」と呼ばれていた可能性は十分に考えられます。

九州は、「sh」音をサ行子音とする上代の発音が根強く残っていました。「先生」も「しぇんしぇー」でしたし。伝統的な博多弁では、「~さん」という敬称は、「~しゃん」でした。博多だけでなく、北部九州の広範囲に広がっていたと思います。筑後川の有名な「こいとりまーしゃん」は、「鯉取りまーさん」という意味ですね。
しかしこの「sh」によるサ行音は、近年急速に、話されずまた聞かれないようになりましたね。「せ」を「しぇ」と発音するのを、目の敵のように厳しく矯正されたものです。
Posted by Tokyo Chikushi at 2018年05月09日 14:31
>ドンさん

貴重な証言をありがとうございます。
>「目尾公園」は間違いなく、50年前は「目尾遊園」と呼んでいた

公園の存在が珍しかったのですか。
私の世代が考える「遊園」とは、言葉のニュアンスも違ったのでしょうか。
非常に腑に落ちました。

「しゃかのお」の由来については、何の検証もない推測ですので、
話2割くらいでお聞きいただけますと幸いです。

四官の「目」と「さかん」という読み、関連性があるのは間違いないでしょうが、
どちらが先なのかは調べておりませんので。
Posted by ちょんびんちょんびん at 2018年05月09日 17:00
>Tokyo Chikushiさん

単語の用法が曖昧で申し訳ありません。
フランス語のリエゾンやアンシェヌマンのようなものも含めて、
元の音が口語的に連音変化しているものを、
厳密に規定することなく音便と呼ばせていただいております。

今回の話では、shakannnowo→shakanowo
のN音にしか注目していませんで、
sとshについては仰るとおりだと思います。
「し」がsiでないのも名残と言えるでしょうか。

そういえば確かに最近「しぇんしぇー」を聞きませんね。
Posted by ちょんびんちょんびん at 2018年05月09日 17:10
「目尾遊園」の実体を見たことはありませんが、聞いたことはあります。
そこで、私の幼時の記憶とカルチャーショックをひとつ。長くなりますが。
これは、「八田遊園地」にもつながります。

私の子どもの頃の福岡とその近郊における言葉のニュアンスとしては、「遊園地」は次のようなものでした。
ある程度整備された広々とした土地で、複数の遊具が置いてあるところ。
この遊具というのは、せいぜい、ブランコや滑り台、そしてぶら下がってぐるぐる回るものや、シーソー、ジャングルジム、雲梯、などです。これら無料の遊具の置いてあるところを、私たち子どもは「遊園地」と呼んでいました。
小学校の放課後などは、毎日のように遊園地に行って遊んでいたのです。
遊具がないか、あってもブランコが1つポツリと置いてあるようなところ、でも一応周囲との間の柵が整備されているところは「公園」と呼んでいました。
そして、土地が整備されていなくて土や泥がむき出しで、周囲の道との間にはなんとなく溝があるだけのようなところを「広場」と呼んでいました。

大学に入って東京に住んでみて、同じ言葉なのに表すものが違っていて驚いたもののひとつが「遊園地」でした。
その当時(今もですが)東京で「遊園地」と言えば、ジェットコースターなどの大型の遊具があり、もちろん入場にも料金のかかる場所です。
でも、今では、東京だけでなく、全国的に「遊園地」といえばそうなのでしょう。

当時福岡で、入園料のかかるところを何と呼んでいたかと言えば、すべて固有名詞で呼びました。「香椎花園」、「太宰府園」、「到津遊園」、「三井グリーンランド」の4つです。その後、「田川ラジウムランド」というのもできましたね(行ったことないけど)。この中では、「三井グリーンランド」がダントツに皆のあこがれの的でした。

これを書いていてふと思ったのですが、「児童遊園」という言葉もありますね。これは普通名詞でしょう。街角の無料遊具を備えた小さな憩の場を「遊園地」と呼んだのも、別に福岡だけでなく、昔は全国そうだったのかもしれません。日本の経済成長とともに、大きな遊具を備えた有料のランドが次々にでき、それらが「遊園地」を名乗ることにより、しだいに表すものが変わっていったのかもしれません。
Posted by Tokyo Chikushi at 2018年05月14日 21:03
なるほど整備されている広場が貴重だったころは、
遊具のある場所が遊園地だったのですね。

わたくし物心ついたときにはオイルショックも終わってまして、
そのあたりに言葉の意味に過渡期があったのでしょう。
遊園地と言えば、太宰府や香椎花園が想起される世代です。

三井グリーンランドは、距離的な問題もあって、
太宰府や香椎よりさらに大掛かりなハレの日に行く場所でした。
Posted by ちょんびん at 2018年05月21日 21:04